母恋 (JR北海道)
世界的に見ても特異だといわれた日本の駅弁文化は、ここ20年くらいで大きく変化しました。
その地域に行くか、駅弁大会のような催し物でない限り手に入らなかった地方の駅弁が、通販などでどこからでも買えるようになり、東京駅などでは全国の駅弁が日常的に売られるようになったことで、駅弁の存在自体はかつてより身近なものにはなりました。
その一方で、街中にはコンビニなど手軽に使える店が増え、エキナカ店舗も当たり前になったことで、旅の食事として駅弁が必然ではなく、選択肢のひとつに成り下がってしまったことも大きな原因でしょう。
その結果、値上げ傾向が続き、かつては1000円弱が相場だったものが、1500円程度の弁当も珍しくないようになり、駅弁は旅のお供に気軽に買えるような価格帯からははみ出るようになってしまった印象。
身近な旅のお供でなくなってしまった駅弁ですが、2002年に販売が開始された「母恋めし」は、かつての駅弁の姿を取り戻そうとする、画期的な取り組みでした。
少なくとも、発売当初は各種メディアにそういう取り上げ方をされていたと思います。
現在も販売は続いているようですが、露出が多いことで知名度が上がった一方で、肝心の母恋駅で購入するのは難しいなど、結局ほかの駅弁と似たような存在感になってしまいました。。。
かつての姿は思い出の中にしかないのかもしれません。
でもさみしいんですよね、やっぱり。
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