カラフルな世界、モノクロの日常

鉄道、城、サッカーなど、自分が興味を持っていることを思うがままに書いています。yahooブログ終了に伴い、はてなブログに引越ししてきました。

訪城記 ~犬山城~ 【2012.5.19】

犬山城へ行くには犬山遊園駅からの方が近いですが、今回は犬山駅から歩いて行きました。
犬山は、関東で言うと川越みたいに街並みがきれいに保存、活用されていて、瓦屋根の向こうに徐々に見えてくる犬山城天守がとてもいい感じです。

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犬山城は国内に12城しかない現存天守であり、そのうち4城しかない国宝です。その背後は断崖絶壁で木曽川にストンと落ち込んでおり、典型的な後ろ堅固の縄張をもっています。
一方城下側は階段状に曲輪が配され、それらの曲輪に挟まれるようにして本丸への道が作られています。
ただ、城跡自体が国指定の史跡になっていないことからもわかる通り、天守とは裏腹に城跡としての保存状態はよくありません。
曲輪には神社が作られ、大きく改変されています。周囲を取り巻いていた堀も西側の空堀を除いてことごとく失われています。城内には模擬復元の櫓門と二重櫓がありますが、雰囲気にあっておらずむしろ景観を壊してしまっています。

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本丸まで登ると目の前に天守が飛び込んできます。ただ本丸の敷地が狭いため、御殿などはほとんど建てることができないと思います。
みなさん盛んに写真を撮っていますが、天守入口にあるオレンジのテントが邪魔で仕方ありません。
他の現存天守と同様、内部は薄暗く、階段は急で狭くておまけにツルツル。
かなり混んでいますので、降りる人と昇る人が錯綜して大渋滞。
それでも、最上階まで登ると木曽川を渡ってくる風がとても気持ちいいです。
金網などが設置されていないにもかかわらず、高欄に出ることができました。ちなみに、最上階の花頭窓は壁に枠を付けただけのダミーです。ご存知でしたか?

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犬山城はつい最近まで成瀬氏の個人所有だったというのは結構有名な話。
国宝を維持することの労力および維持費、また税金の負担もあるので結局財団に寄付したそうですが。
最上階には絨毯が敷かれていますが、これは南蛮趣味のお殿様のご趣味だとか(絨毯は当時のものなのでしょうか?だとしたら絨毯自体も文化財級だと思うのですが)。また歴代当主の肖像画が飾られているところなんかも個人所有時代の名残でしょうか?
国宝でありながら、最上階まで登ると個人宅に招かれたような感じがする、なんとも不思議な雰囲気を持った城でした。

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