カラフルな世界、モノクロの日常

鉄道、城、サッカーなど、自分が興味を持っていることを思うがままに書いています。yahooブログ終了に伴い、はてなブログに引越ししてきました。

訪城記 ~苗木城~ 【2016.7.16】

山の上に露出した岩と懸造を多用して築かれた特異な城、昨今の山城ブームの中でこの苗木城も脚光を浴びるようになってきました。
しかしながら、バスの運転手さんによれば、バスで向かうのは週に1組あればよい方だとのこと。
城めぐりと公共交通機関はいまいち相性が良くないようです。

でも、中津川駅から北恵那交通のバスにのるとたったの15分で苗木に到着。
1時間に1本弱という運転本数と所要時間を考えると、利便性はかなり高い方だと思います。

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「バス通りを左折して道なりだよ」と教わっていましたが…迷いました。
桝形といういかにも城下町らしい交差点で右方向にいかなればいけないところをまっすぐ行ったのが失敗でした。

道は徐々に町を離れ、山を登っていきます。
この苗木城は城下町と離れているのが特徴…というのはわかっていても若干不安になります。

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山に突き当たった丁字路を直進。駅でもらった地図には目印として「記念碑」と記載されています。
が、この記念碑は城に関する記念碑ではなくて「消火栓記念碑」でした。。。

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目の前に苗木遠山資料館が見えると、その前を左折。一気に山を登っていきます。
途中の足軽長屋跡からは特異な形の城山がよく見えます。
山頂にある木の骨組みが天守台に建てられた展望台です。

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さらに5分ほど歩くと、風吹門。
左の巨大な石垣は場内最大の櫓であった大矢倉跡です。

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ちなみに、これほど立派な石垣があるにもかかわらず、縄張り上は搦手にあたります。
ただ、城下町へは風吹門からいくのが近いですので、日常の正門はこちらだったのではないかと想像しますが、いかがでしょうか?

大矢倉は穴倉を持つ3階建でした。穴倉の石垣があるため、城の外からは2層に見えたとこのことです。
この石垣は露出する岩の上に巧みに築かれており、とても複雑で美しいです。
なんだか古代遺跡のようにも見えてきます。

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ちなみに、櫓台の上から見る本丸も画になります。

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さらに先を目指します。
大門の先、本丸へは何度もUターンしながら急な坂道を登ります。
綿蔵門、坂下門、菱櫓門、本丸口門、玄関口門…曲がるたびに門が構えられています。

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坂の途中から見た、大矢倉の石垣。上から見ると複雑な形がよくわかります。

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本丸下の千石井戸。山に上にも関わらず、どんなに日照りが続いても枯れることはないとか。私が行った時も満々と水がある状態。不思議です。

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そして本丸。かつては、懸造の御殿がありました。いまは、天守台へのぼる階段がついています。

天守は、2つの岩を巧みに利用した懸造の建物でした。
現在は岩に穿たれた柱穴を利用した展望台が設けられています。
かつての建物の雰囲気が少し感じられるようでよい設備だと思います。

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この展望台からの眺めは素晴らしいです。

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余談ですが、木曽川にかかる古びた鉄橋。1978年に廃止された北恵那鉄道の廃線跡です。

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千石井戸まで戻って、腰曲輪へ。本丸の下をぐるっと一周します。
まずは。的場跡。「あづち」が残っているのが珍しいです。

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仕切門のあたりは石垣が積まれ階段状になっています。
が、縄張り上必要というよりは、土崩れの防止ではないかと思います。

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さらに進むと二の丸跡に出ます。
ここは懸造のかなり大きな建物があったところです。
ちょうど工事中で、番号のついた石があちらこちらに転がしてありました。

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帰り道に苗木遠山史料館に寄りました。
ここには、苗木城の復元模型があって、城の様子がよくわかります。
パンフレットももらえますし、杖も貸してもらえますし、駐車場もあるので、登城する前に来るほうが良いかも。
館内には風吹門の門扉も保存されており、唯一の建築遺構としてとても貴重です。

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最後に帰りのバスからみた木曽川の写真をのせておきます。ひどい写真ですが。
川の右手の山が城跡。手前のさびた鉄橋が先ほども言及した北恵那鉄道の廃線跡です。

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