カラフルな世界、モノクロの日常

鉄道、城、サッカーなど、自分が興味を持っていることを思うがままに書いています。yahooブログ終了に伴い、はてなブログに引越ししてきました。

宇部と石炭

しつこいですが、GWの話がもう少し続きます。

秋芳洞からバスで新山口駅へ。
宇部線に乗車し常盤駅で下車しました。

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細い路地を抜けて、国道190号線に出ました。
歩道橋の上からは、住宅街のむこうに朱色と白色の展望台が見えます。
あの展望台を目指して歩いていきます。

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駅から歩いて15分くらいで、展望台のたもとに到着しました。
今回の目的地、石炭記念館です。

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宇部市の中心部の東に常盤湖という巨大な人口のため池があり、その周囲はときわ公園という都市公園として整備されています。
園内には遊園地や植物園、博物館などがあり、市民の憩いの場になっているようです。
石炭博物館は公園の南東の端にあります。
静態保存されているD51の向こうに展望台が見えました。

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この展望台は東見初炭鉱で使用されていた竪坑櫓を再利用したもの。
宇部市には東見初炭鉱のほか、沖ノ山炭鉱、長生炭鉱など複数の炭鉱があり、総称して宇部炭鉱と呼ばれていたみたいです。
江戸時代に採掘がはじまり、現在まで続く巨大企業、宇部興産株式会社の礎になりました。
(現在も宇部興産の工場の敷地内に沖の山炭鉱の竪坑櫓が残っています)
石炭の質はあまり良くなかったみたいです。
また、坑道は海底に延び、出水に悩まされたほか、大規模な事故も数多く経験しています。朝鮮人労働者の比率が高く、事故の犠牲者には朝鮮人の方が多いといいます。


記念館は無料で公開されています。
館内には、当時使われていた機械や工具が所狭しと展示されています。
特にモデル坑道は素晴らしいです。なかなかイメージしにくい支保の方法などがよくわかります。
でも、機械や工具の説明と宇部市発展への関わりが強調されており、先に記したような負の部分にはあまり触れられていない印象。
何事にも正負両面があるわけで、その両方に目を配らないと未来へのメッセージとしては不十分だと思います。


展望台にのぼりました。
瀬戸内海まで遮るものはありません。
山口宇部空港も近いため、飛行機の離着陸をみるのにはとてもよさそう。

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屋外にも、機械類の展示が目白押しです。
ざらしなのが気になりますが、手入れはされているようです。

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私の知識不足から、宇部と石炭の関係というのは全く知りませんでした。
石炭の衰退と共に斜陽化した他の都市に比較して、宇部興産が健在で瀬戸内工業地域の一翼として工場が立ち並ぶ風景の中に石炭の影を感じることが少ないというのも事実です。
しかし、よく探せば市内には石炭の時代の遺産が散在しています。また、宇部興産専用道路や宇部線廃線跡など興味のあるものがほかにもあります。

宇部には改めて来る必要がありそうです。

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