カラフルな世界、モノクロの日常

鉄道、城、サッカーなど、自分が興味を持っていることを思うがままに書いています。yahooブログ終了に伴い、はてなブログに引越ししてきました。

小樽市総合博物館

小樽市総合博物館に行ってきました。
昔は北海道交通記念館とか小樽交通記念館とかいわれていたもので、北海道鉄道発祥の地である手宮駅跡に作られた博物館です。
私自身は15年くらい前に家族旅行で行ったことがあって、久しぶりの訪問になりました。

エントランスの正面には鉄道記念物の「しづか」が展示されています。非常に保存状態が良いようです。たしか鉄道博物館の「弁慶」は触ることができなかったと思いますが、ここでは、実際に運転席に乗ってみることができます。

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そのほか、幌内鉄道に関する資料などがありますが、前回来たときの記憶よりも展示物が少ない感じがします。気のせいでしょうか。
また、鉄道の博物館から「総合」博物館になったため、2階には科学関係のコーナーが設置されていますが、閑散としていて人っ子一人いません。「科学の不思議を体験しよう」っていう感じのよくありがちなことが書いてありますが、得てしてこういうものって失敗するんですよね。

外に出てみます。
まず目に付くのは重要文化財の旧手宮機関庫。中には、日本人の技術で製作された大勝号(鉄道記念物)やレールバスのキハ03が保存されています。
また、一角ではアイアンホース号の整備も行われていて、あたりにはボイラーの熱が伝わり、機械油のにおいが充満しています。生きた蒸気機関車の整備を間近で見ることができるのはとても貴重です。

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一方で、その他の屋外にある静態展示車両は酷いです。
ろくに整備されていないのか、塗装がはげたり、塗膜が浮いてしまったり、更には錆が出ているものがみられます。
どの車両も内部に入れるのは好ましいですが、中には休憩室として改変されてしまっていたりして、史料としての価値を大きく損ねてしまっています。

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もちろん、全く手をこまねいているわけでもなさそうです。
一部には塗装されたばかりで鮮やかなものもありますので、少しずつ作業はされているものと思います。
実際、ちょうどキハ82が再塗装中でしたし。

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ただし、上記写真を見てもらえば分かるとおり、古い塗膜をちゃんと剥がさず下地処理も不十分なため、表面に段差ができてしまっているところがありますし、逆に妙に厚塗りのところもあります。
はっきりいって、こういう状態だと塗膜の強さは十分に発揮されません。
おまけに、最近塗り替えたと思われるワム80000・・・

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何だか色が違うと思いませんか?


鉄道車両は鉄製品ですので、屋外展示しているとすぐに錆が出て腐食してしまいます。
特に機械モノでありながら動かさないのですから、その進み方は相当に早いはずです。
そのため、かなりきめ細かいメンテナンスをしないと、展示物がただのごみになってしまいます。
屋根をかけるだけでもだいぶ違うんですがね。

朝早かったからかもしれませんが、来館者は少なくかなり閑散とした状態でした。
鉄道ブームがいわれて久しいですが、その雰囲気も全くありません。
貴重なものを収蔵しているにもかかわらず、それが全く生かされていない感じがします。
手宮は小樽の中心部から離れていますので、観光客を呼ぶのはなかなか難しいと思いますが
しっかり整備すれば、小樽観光のあらたな核になる可能性はあると思います。

なんだか勿体ないとおもいました。

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