期限が年末なので、急遽お出かけ。12月16日の夜、伊勢市駅に降り立ちました。
翌、12月17日。まずは、吉野に向かいます。
特急を4回乗り継ぎますが、窓口でスムーズに発券してもらえました。
近鉄は特急網が整備されていて、特急同士の乗り継ぎも当たり前。特急料金が通算されるのも利用客にとってはうれしいところです。
宇治山田駅をうろうろしたのち、8:01発の急行に乗車します。
後発の特急券を持っていますが、待っているのも暇なので。
松阪で京都行に乗り換え。
座席の場所は指定しませんでしたが、30000系ビスタカーの2階席でした。
2階建て車両が代名詞の近鉄特急ですが、一般特急用としては絶滅危惧種の印象。
30000系も登場から40年をこえます。その後のビスタEXへの改造からも20年、さらに2回目のリニューアルからも10年が経ちました。
それでも、車内外とも綺麗な状態を保っています。もうしばらくは活躍が期待できそうです。
大和八木で橿原神宮前行に乗り換え。
わずか4分で到着しました。
南大阪線・吉野線のホームに移動しさくらライナーに乗り換えます。
1990年登場の26000系は吉野特急の看板。当初は緑系統の塗装色でしたが、2011年のリニューアルを機にピンクに変更されました。
観光特急らしい大きな前面窓。かぶりつきスポットはフリースペースになっています。
列車は吉野川に沿ってのぼっていきます。
川沿いの地形に厳しさは感じませんが、急カーブが多く勾配も急で、列車はソロソロと進んでいきます。
吉野川を渡ります。
終点が見えてきました。
10:26着。
吉野駅前は冷たい雨。紅葉が終わった閑散期のためか、人影もまばらです。
予約した特急まで2時間以上あります。天気が良ければ吉野山上を散策するつもりでしたが・・・
暇を持て余してしまうので、初志貫徹。ロープウェイに乗車します。
尾根筋に沿って伸びる参道を進みます。山上の集落は独特な雰囲気があって趣があります。
仁王門は国宝・・・工事中でした。
これがいわゆる「ざつ旅現象」というやつでしょうか?
吉野山一帯の中核にある金峯山寺は7世紀役小角によって開かれたと伝わる巨大寺院です。
その本堂にあたる蔵王堂も国宝に指定されており、豊臣秀吉の寄進によるものだそうです。
せっかくなので吉水神社まで足を延ばしました。
古くは源義経が身を潜め、後醍醐天皇の在所となり、豊臣秀吉が滞在したこともある歴史の古い神社。
もともとは、金峯山寺の僧坊として創建されたとのことで、神仏習合のよき例のひとつかと思います。
今の形になったのは明治維新後のこと。天皇の祭祀が仏式で行われていることを問題視されたようです。
しかし、神仏習合もまた日本の古い文化です。そして寺院と神社が混在するという吉野山の景観もその賜物。
明治維新というのは、文化の破壊者という側面もあったのですね。
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