養老鉄道が走る濃尾平野西部は木曽三川が近接して流れています。
河川の間の三角州には「輪中」があり、小学校の社会科の教材になっていたのを覚えています。
堤防に囲まれた土地の中の暮らし。石垣で母屋より高くした水屋や、上げ舟、上げ仏壇といった洪水を念頭においた生活の知恵はこの土地だからこそ生まれたものでしょう。
教科書に取り上げられていたのは海津町(現海津市)でしたが、3つの大河が複雑に入り組むこの地域に発達した三角州には輪中が連続しています。
氾濫や洪水を繰り返す川を治める事業は何度も試みられてきました。薩摩藩による宝暦治水が有名ですが、問題を解消するには至らなかったようです。流路が現在の姿に整えられたのは明治時代のことでした。
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