カラフルな世界、モノクロの日常

鉄道、城、サッカーなど、自分が興味を持っていることを思うがままに書いています。yahooブログ終了に伴い、はてなブログに引越ししてきました。

「自動車駅」の名残を伝える江戸崎駅

下総神崎駅からのバスを江戸崎ではなく、ひとつ手前の浜町で下車したのには理由があります。

江戸崎城に近いというのは当然ながら、乗り換える予定の稲敷エリア広域バスのバス停が近いというのが大きな理由でした。

 

江戸崎に集まるバス路線は江戸崎のバスターミナルに発着するものが多いですが、関東鉄道の江戸崎バス停は違う場所にあるらしい・・・yahooの乗り換え案内で検索したバス停の地図をたよりに、バス停を探します。

 

 すると、雁木の屋根の下にベンチがおかれた「いかにも」という感じのスペースを発見。

しかし、バス停の標識がどこにもありません。

 

何度か行ったり来たりしましたが見つからず、情報を求めてJRバス関東の江戸崎駅に行ってみることにしました。

 


江戸崎「駅」は土浦と江戸崎を結ぶJRバス関東霞ヶ浦線の終着駅。国鉄時代の名残を伝える「自動車駅」の生き残りです。

鉄道の補助・代行という性格を色濃く持ち、国鉄線の一部と位置付けられていた国鉄バスは、鉄道と同様の旅客・貨物輸送を行っていました。

その拠点として設けられたのが自動車駅です。線路こそないものの、窓口で乗車券を販売し、荷物の荷捌きを行うなど鉄道駅と同等の業務を行っていました。


現在では想像できませんが、鉄道とバスを組み合わせて通しで乗車券をつくることができたようです。

種村直樹による国鉄末期の最長片道切符の旅がその例のひとつでしょうか。この時の様子は『さよなら国鉄最長片道きっぷの旅』という本にまとめられています。

 

国鉄民営化により国鉄バスもJRバスに移管されました。

その後、JR線との連絡運輸の廃止にJRバスそのものの路線縮小もあって、自動車駅は窓口が廃止され、単なるバスターミナルになっているところがほとんどです。

江戸崎駅も名前こそ残っているものの窓口業務は廃止済。ただ、JRバスだけではなく、関東鉄道や桜東バス等近隣のバス路線がここに集約されたので、利便性は向上したといえるかもしれません。

鉄道路線に恵まれなかった江戸崎ですが、土浦、ひたち野うしく、竜ケ崎、佐原、下総神崎と各方面のバスが発着し、交通の結節点として機能しています。

 

探していた稲敷エリア広域バスのバス停も見つけました。



そんな絶滅寸前の自動車駅ですが、かつての面影を残しているのが草津温泉駅ではないでしょうか?

長野原草津口駅を結ぶJRバス関東の終着駅にして、各方面のバスが発着するバスターミナルは構内には「みどりの窓口」があります。

JR線との連絡運輸は廃止されているので通しの切符を購入することはできませんが、長野原草津口駅からのJR線の乗車券、料金券を購入することができます。

また、バスの乗車券も売っているので、同時に購入すれば連絡運輸の有無は実質的には関係ありません。

 

草津温泉へは東京から直通の高速バスがありますが、長野原草津口駅経由の需要も根強いようです。

特急「草津・四万」に接続するバスは続行便が出て2台での運行されていました。バスの台数は切符の発売状況を見ながら臨機応変に対応しているようです。

 

 

 

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