殖産興業を背景に財閥が進出し、一時期は国内産出量の半分以上を占めた巨大炭田でしたが、閉山が相次いだ1960年代から50年以上が過ぎ、街中から当時の面影を探すことは徐々に難しくなっています。
運炭のために網の目のように敷かれた鉄道も、平成筑豊鉄道の3路線と筑豊本線、日田彦山線、そして当駅から出る後藤寺線だけになってしまいました。
駅から歩いて10分ほどの麻生大浦荘はそんな石炭時代の名残のひとつ。
筑豊御三家といわれたこの地域で力を持った地方財閥のひとつ、麻生家の邸宅で、大正時代末期にたてられたものです。
現在は麻生家の迎賓館として使われており、去年は、将棋の藤井聡太八冠が最年少名人位を奪取した第81期名人戦7番勝負の第4局の対局場にもなりました。
また、筑豊の炭鉱王と呼ばれた伊藤伝右衛門の邸宅もこの近くにあります。旧伊藤伝右衛門邸として一般公開され、将棋の女流王位戦の会場としても使われています。
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