カラフルな世界、モノクロの日常

鉄道、城、サッカーなど、自分が興味を持っていることを思うがままに書いています。yahooブログ終了に伴い、はてなブログに引越ししてきました。

「決定力」がよくわからない

「決定力不足」ってことあるごとに言われるけれど、
「決定力不足」ってサッカーにおいては普通のことで
克服されるっていうことはあり得ないと思うようになりました。

サッカーというのはそもそも点が入り難いスポーツです。
ボールを足で扱うという不安定さに加えて、オフサイド等の得点機会を少なくするようなルールが拍車をかけます。
ロースコアのゲームが普通ですし、0-0の引き分けというケースも少なくありません。

実際、得点王になるようなストライカーでも1試合1点決めるのは至難の業ですし、無得点に終わることの方が多いくらいです。
1試合に何本もシュートを打ち、そのほとんどはゴールになりません。
ただ、点が取れなかったとしたらそのストライカーは「決定力がない」ことになるのでしょうか?
そのストライカーは誰よりも点を取っているわけで、そのストライカーのことを「決定力がない」といってしまうと、決定力のある選手はだれもいなくなってしまいます。

なんかよくわからなくなってきました。


例えば、
日本代表が6-0で勝てば「決定力不足は解消した」と言われ
0-0で引き分ければ「決定力不足の課題露呈」といわれる。

例えば、
シーズン20点を決めたストライカーは「決定力がある」と言えますが、
そのストライカーは200本のシュートを打っているとすると、比率でいえば「決定力がない」ことになる。

例えば、
シーズンでシュート10本で5点決めた人がいるとして
その人がDFであれば「決定力がある」という評価になり、
FWであれば「決定力がない」ということになる

例えば、
シーズン通算シュート10本で5点決めたFWがいるとして
その人がシーズン通してスタメンで出続けていたとしたら「決定力がない」と言われ、
後半35分以降のジョーカーとして出場している選手だとしたら「決定力がある」と言われる。

例えば、
0-0の後半アディショナルタイムに点を決めれば「決定力がある」といわれ、
3-0の場面からハットトリックしても決定力があるとは「いわれない」

例えば、
劣勢の展開から少ないチャンスをものにすると「決定力がある」といわれ、
優勢な展開から決めても決定力があるとは「いわれない」
ただし、優勢であっても点が入らず後半アディショナルタイムになってようやく決めた場合には「決定力がある」といわれることもある。


結局決定力というのは、何かのデータに基づいているものでも、何かしら定義があるものでもなくて
要は「気分的なモノ」なんだとおもいます。
あえて言えば、観戦者である自分自身が「ゴールがほしい」と思っているときにゴールしてくれるかどうかが「決定力」のありなしの境目になっているわけで
一般的に言われているような点を取る能力=決定力というのは完全な的外れだと思うわけです。

もちろん、シュートを打つのは人間ですから、個人の能力に依拠するのは間違いありません。
ただその能力を「決定力」という言葉で表すのは無理がありますし、
単純に点を決めたことを決定「力」というのであればそれは日本語の使い方としてヘンです。

そしてサッカーはチームスポーツですので、ひとりの力ではどうしようもならないこともあります。
いくらシュートの能力(この言い方もかなり曖昧ですが…)の高いFWがいても、
シュートを打てる状況を作るのはチームですので。

というわけで、最近はゴールを決めたかどうかというよりも
チームとしてどれだけ決定機を作れたかというところに注目するようにしています。
たとえ点にならなくても、決定機が多い方がそれだけ可能性を感じますし、何よりも面白い。
もちろん、それが点につながれば言うことはありませんし
ましてや、応援しているチームが勝ったとしたら…
それに勝る喜びはありませんよね。


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