白棚線という鉄道路線をご存じでしょうか?
白河と磐城棚倉の間23.3km結んでいたこの鉄道があまり知られていないのは、戦争中の1944年に不要不急線に指定され運行を休止してしまったから。
戦後復活を目指す動きがありましたが、昭和20年代の内に断念に至ったようです。
現在、白河と棚倉の間にはジェイアールバス関東のバスが運行されています。
1時間に1本という運転本数は、地方の路線バスにしては利便性が高い。
11:35発のバスにも10人程度が乗り込みました。本数が多いのは、この辺りの人にとって東京に出るときの最速の手段になるからだと思います。
新白河駅からの新幹線は本数は少ないものの、うまく捕まえれば、郡山や水戸に出るよりも早いはずです。
鉄道での復旧が断念されたのち、廃線跡はバス専用道として整備され「国鉄バス専用自動車道白棚高速線」となりました。
今、鉄道の代替手段として例が増えているBRTのハシリみたいなものですかね。
当時24kmほどあった専用道ですが、経路が変更になったりバス停が増えたり、国道289号線に取り込まれたりして減っており、
現在まで残っているのは約7.5kmとのことです。
最初の専用道は、高木バス停の手前から表郷庁舎前まで。
一旦国道に戻って、2つ目の専用道は松上から。
関辺から一般道に戻って、白河の市街地に入っていきます。
白河市街は交通量が多く、車列も止まりがち。むしろこの辺りに専用道が欲しくなります。
新白河駅に寄ってから白河駅を目指しますが、あえて路地のようなところに入っていくなど、独特なルートを通ります。
鉄道の代替バスというアイデンティティをかたくなに守っているようで微笑ましい気持ちになります。
専用道の効果か、白河駅にはほぼ定刻に到着しました。
↓よろしければクリックをお願いします。ささやかな励みになりますので。