カラフルな世界、モノクロの日常

鉄道、城、サッカーなど、自分が興味を持っていることを思うがままに書いています。yahooブログ終了に伴い、はてなブログに引越ししてきました。

予土線

伊予と土佐を結ぶから予土線
国鉄末期の特定地方交通線の廃止がすすめられた際には、存続基準を満たしていなかったものの、並行道路の未整備を理由に辛くも廃止を免れたことで今も運行されています。
しかし、JR化後も減り続けた輸送密度は300人/日前半と、もはや鉄道を維持するレベルにはなく、2016年にはJR四国の社長が四国全体の将来的路線存廃の検討を明言するなど、いつ廃止されてもおかしくないような状況に陥っています。

そんな予土線に、去年12月30日に乗車しました。
特急で窪川駅に到着。乗り換え。
待っていたのはキハ32を改造した「鉄道ホビートレイン」。
新幹線の0系を模した外観は、「四国新幹線」「日本一遅い新幹線」と話題になりました。

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車内は旅行客や帰省(とおぼしき)客がかなり乗車しており、座席はほぼ埋まっている状況でした。
しかし、車両の改造に際して座席数そのものが減っているので人数としてはそれほど多くありません。50人もいなかったと思います。
また、地元で日常的に使っていると思われるような人はほとんどいませんでしたので、やはり相当厳しい状況であることは確かなようです。


江川崎駅で列車交換のため、21分の大休止。
対向列車は、「海洋堂ホビートレイン『かっぱうようよ号』」でした。
両列車の乗客が入り乱れて、つかの間の賑わいが駅に訪れました。
列車内にトイレがないので、ここでトイレに行っておかないといけない、という事情もあります。

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江川崎は四万十川中流域の中心となる集落であり、そこにある江川崎駅は予土線の拠点駅です。
しかし、駅前には何もなく、人の気配も希薄です。コミュニティバスの発着はあるみたいですが。
地図で見ると集落の中心部からは離れていますし、予土線が担う地域交通への役割の薄さを考えるとそれも仕方ないことかもしれません。

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大休止を終え、列車は出発。こんどは3駅進んだ吉野生駅で10分の停車です。
このようなことがない限り絶対降りることのない駅。短くも貴重な時間を過ごしました。

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軽便鉄道が前身という出自を物語るように、急カーブが続く線路を止まりそうな速度で進んでいきます。
やがて谷がひらけ、空が広くなると、右手から予讃線の線路が近づいてきて北宇和島駅に到着。
松山行きの上り列車と接続して発車、宇和島駅に到着しました。
近永あたりから徐々に乗客が増えたため、立ち客が出るほどの乗車率になって終点です。

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駅前には、軽便鉄道時代には走っていたという蒸気機関車が復元され展示されていました。
長い歴史のある鉄道ですから、廃止の声に負けることなく頑張っていただきたいと思います。

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