カラフルな世界、モノクロの日常

鉄道、城、サッカーなど、自分が興味を持っていることを思うがままに書いています。yahooブログ終了に伴い、はてなブログに引越ししてきました。

訪城記 ~飫肥城~ 【2010.8.10】

城めぐりは基本的に徒歩です。
飫肥城も駅から歩いて行きました。
飫肥の中心部は駅からすこし離れています。そのため、江戸時代の町割りが残り、建物も古いものが残ります。
そのような街の中を進むと、小さくも風景に溶け込んだいい塩梅の大手門が見えてきます。
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この大手門、姿かたちが非常に良いものですが、実際にこのような櫓門が建っていたのかは全く分からない由。驚いたことに模擬建築だそうです。
大手門の前の空堀は浅いですが、埋まってしまったのでしょうか。とはいうものの城内側は急峻で外部から侵入するのは難しそうです。
大手門をくぐると内枡形が形作られ、直進しようとする敵を阻みます。さらに目の前には本丸の石垣がそびえています。本丸には現在小学校が建っています。

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飫肥城人吉城と同様の群郭式の縄張を持っており、近世城郭として改造されています。ただ、飫肥城人吉城ほど改造の手が加わっておらず、また、近世期に使用されたエリアもずっとせまいものです。戦国時代には南九州有数の大城郭としてならしていたのですが…。

本丸を奥の方に進むと大きくて堅牢な枡形が現れます。そこをくぐると旧本丸。おそらく最初は本丸として使用されていたと思いますが、手狭で使い勝手が悪かったのかいくつかの曲輪をつぶして新たに現在の本丸が造成されたました。
旧本丸には搦手にも門が開いています。外に出てみると目の前には大きなグラウンド。もともとは中世期の群郭式の曲輪群がシラス台地を穿った深い堀に隔てられてつらなっていたそうですが、グラウンド整備に従い削平されてしまった由。
現在の搦手はあまりにもあっけらかんとしていて防御の役には全くたちません。

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再び城内に戻り、松尾丸へ。本丸の南側の高台ですが、ここには御殿が復元されています。
当然ながら御殿は本丸に建てられるべきですが前述のとおり小学校になってしまっているので、この場所に復元されました。建物は妙に渋くて風景に溶け込んでいますが、驚くべきことにこれも模擬建築。

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大手門といいこの御殿といい、いやはやなんとも…
でもこれだけ風景に溶け込んでしまうともはや模擬建築だからどうっていうのはなくなってしまいますよね。

飫肥では滞在約2時間の予定だったのですが、駅に戻ってきたときには1時間20分しかたっていませんでした。
とはいっても、列車はすぐには来ないので暇をもてあましました。
それならもう少しゆっくりと散策すればいいのに、と自分の事ながら思いますが、これはいつものことなので、多分に性格に問題があるのでしょう。

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