日本陸軍鉄道連隊の足跡 その3 （演習線 上本郷～松戸）

陸軍鉄道連隊の演習線を利用して開業した新京成電鉄。しかし、そのルートは演習線そのものではなく、何か所か付け替えられています。
松戸駅～上本郷駅も線路が付け替えられた区間の一つ。
現在の線路は、上本郷駅を出るとS字カーブを描きながら下総台地を駆け下り、常磐線の松戸駅に接続しています。
当時は、そのまま台地の上を直進し、三矢小台付近を通過して江戸川の方へ延びていたとのことです。また、途中で分岐した線路が相模台の陸軍工兵学校へも通じていました。
その線路跡は道路となっており、朧気ながらその痕跡を追うことができます。

9月17日は祝日の月曜日。良く晴れたので、上本郷駅から相模台の工兵学校跡まであるいてみました。

上本郷駅で下車。

駅のロータリーから線路沿いの道へ。ここが一応廃線跡につくられた道です。

新京成の線路が松戸駅に向けてカーブして離れていきます。
廃線跡はそのまま直進。

このあたりで、江戸川の方へ向かう線路が分岐していたはず。
周囲は新興住宅地で、その痕跡は全く分かりません。

カーブする道路。何となく廃線跡っぽい？

その先は直線。

新京成バスの一本松バス停付近。
最初、左に分岐する道路が廃線跡ではないかと考えていました。地図で見ると、分岐の仕方が鉄道っぽく見えたのです。
しかし、実際に見ると、坂が急すぎます。普通の鉄道でこの勾配はあり得ません。

国道6号線にぶつかりました。もちろん、この6号線が造られたので戦後のことなので、当時はありませんでした。

歩道橋の上からみた廃線跡。上本郷の方を見ています。
廃線跡らしい一直線の道路です。

6号線を越えてさらに進みます。

普通の民家の駐車場の前に突如生えている境界標。
あまりにも脈略のない位置が怪しすぎます。ただ、表記は確認できなかったので全く関係ないものかもしれません。

右側は工兵学校の跡に建てられた松戸一中。
道の角度的に正面の細い道の方が廃線跡っぽく見えます。

その細い道。すぐに急勾配で下っているので廃線跡ではないみたいです。
このあたりの線路跡は、古い地図や写真を検索してもよくわかりません。
どこかで右にカーブして工兵学校の敷地に入ったというのは間違いないと思いますが。

坂を下りたところで、境界標を発見！！
工兵学校の跡地を一周したときに見つけられなかった「松戸一中南側の境界標」がまさにこれです。
中学校の南側であることには違いありませんが、道路を挟んでいたのは盲点でした。
ちなみに、この境界標は移設されたものらしく、元々どこにあったかは分からないみたいです。

工兵学校の正門に到着しました。

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