訪城記 ～増尾城～ 【2010.7.25】

日立台へサッカー観戦に行くついでに行ってきました。
増尾城跡は公園として整備されているのですぐに見つかりました。
公園としての規模は結構大きいですが、城跡そのものは大きくありません。

周囲の地形をみるに、舌状台地の先端部に作られた連郭式の城郭であったようです。
公園の敷地になっている北側、学校などが建ち侵食が激しい南側とも、所謂「谷津」と呼ばれるような地形になっていて天然の堀になっています。

2つの郭にはそれぞれ土塁が巡っています。
舌状台地の根元に副郭に入るための虎口があります。すぐ横には櫓台があって横矢がかかるようになっています。
北側には腰曲輪状の地形が認められます。南側は侵食が激しくて失われていますが、恐らく腰曲輪が一周していたのでしょう。

主郭、副郭ともあまり大きな空間ではないため、実戦には少し心もとない感じです。
城跡の西側の道路は台地をさえぎるような堀切状になっているので、元の堀跡ではないかと想像したりもしますが、この地域の豪族が当時それほどの巨大城郭を築き得たとも思えません。
もっとも、自分はこの城郭が現役だった時代のこの地域の情勢に詳しくないので、実際のところはなんともいえませんが。