カラフルな世界、モノクロの日常

鉄道、城、サッカーなど、自分が興味を持っていることを思うがままに書いています。yahooブログ終了に伴い、はてなブログに引越ししてきました。

訪城記 ~安田城~ 【2015.9.19】

高山本線婦中鵜坂駅という駅があります。
「JR高山本線活性化社会実験」の一環として2008年に新しく設置された駅です。
そして、この駅ができたことにより、国指定史跡である安田城跡が徒歩圏内となりました。

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駅を出て15分ほど、井田川を渡って堤防を下りるとすぐに安田城につきました。
隣接する安田城跡資料館の開館までには30分ほど時間があるのでまずは城内の見学です。
先に下の縄張を見てから写真を追っていただくとわかりやすいと思います。

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まずは南側の虎口から二の丸に入ります。
平入りの虎口で両側には腰くらいまでの高さしかない土塁がまわっています。
奥に見える若干高い土塁は本丸です。

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その本丸には土橋の上にかけられた木橋を渡ります。
不思議な構造ですが、発掘調査の成果を反映したものなのか、それとも遺構の保存のためなのか理由はよくわかりません。

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本丸内には人の背丈ほどの土塁がめぐっています。
この土塁、幅が3m近くあるような巨大なもの。ただ、土塁の幅の分だけ郭内のスペースが狭くなってしまっていますので、若干不便なような気がします。

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土塁の上に登ってみました。
1枚目の写真は土塁の上から見た二の丸、2枚目は同じく右郭です。

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北東の角は井田川の堤防に阻まれて欠けてしまっています。
おそらく、河川改修で遺構が破壊され埋もれてしまったものと思います。

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本丸を出て、右郭に行きます。
右郭の北は謎の張り出しになっています。多少虎口へ横矢がきくようになってはいますが、いまいち意図がわからない空間です。

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時間もころあいなので、安田城跡資料館へ。
この日の第1号の客だったためか、親切にしてくださいまして、お茶までごちそうになりました。
展示内容はそれほど多くはないですが、発掘調査の概要が良くわかります。
あと、ホールで流している映像はなかなかの力作。佐々成政の「さらさら越え」などは悲壮感すら感じられました。
ついでに、近隣の城郭の縄張図も配布していました。城を見る時に縄張図があると面白さが倍増するので、これはとてもありがたい資料です。

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余談ですが、3つの曲輪で構成される安田城ですが、各々の曲輪の成立時期が違うとのことです。
http://www.city.toyama.toyama.jp/etc/maibun/yasuda/y-kouza/y-kouza1.htm
私個人としては、二の丸と右郭が先で本丸が後というのが正解のような気がしています。
それは、本丸に比べて二の丸と右郭は不整形で土塁も低く土木量が少ないこと、右郭の謎の張り出し部分が本丸建造のために削られた結果とみれば合点がいくこと、が理由です。
もっとも、本丸のところに方形館があって、それを大規模に改修した可能性もあるわけで、よくわからんです。
どちらの考え方が有力なのでしょうか?

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